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今回は、ECサイトを運営する上で重要な、新規顧客の獲得方法について解説します。
以下のような方におすすめです。
・どの商品の販売に力を入れていけば良いか分からない方
・これから楽天市場等のECモールに出店しようと考えている方
・入口商品の考え方について知りたい方
入口商品とは
入口商品とは
初めての方でも購入しやすい、購入のハードルが低い商品のことを指します。
・初回限定で低価格で購入できる商品
・お試し用のトライアルセット
等の商品を見たことはありませんか?
このような方法で販売されている商品は、いわゆる入口商品であると言えます。
低価格や少量で購入できる商品を作ることで、初回購入のハードルを下げています。
なぜ入口商品が重要なのか
実店舗とネットショッピングの違いを考えてみましょう。
実店舗では商品は棚に並んでおり、実際に手に取って商品を確認することができますが、
ネットショッピングではそれができません。
実際の商品が目の前にない状態では、購入を決断するまでのハードルが高くなりがちです。
特に初回購入時は、
知らないお店での買い物に失敗したくないという気持ちが強く働くため
ユーザーの心理的負担が最も高くなります。
そこで、この初回購入時の心理的ハードルをいかに下げるかが重要になります。
それを実現するのが入口商品なのです。
入口商品の作り方
入口商品を作る際には、以下5つのいずれかの方法で作成するのがおすすめです。
お試し商品
自社商品を初めて購入する方へ向けた、もっとも一般的な入口商品の種類の1つです。
お試し商品には主に2つの考え方があります。
- 複数の商品を一度に試すことができる
- 少量から試すことができる
複数の商品を一度に試す
こちらは、商品が複数ある場合にオススメの方法です。
例えば、以下のような商品の展開が考えられます。
▪︎人気のスキンケア商品3種類のミニサイズセット
▪︎コーヒー豆3種類の飲み比べセット
複数の商品を一度に試すことができるセット商品については、
▪︎一度に複数の種類を試してみたいといニーズに応える
▪︎お気に入りの商品を見つけやすい
▪︎一度に複数商品を試せるため、次の購入につながりやすい
等のメリットがあります。
少量から試す
こちらは、単品の定価が比較的高価な商品の場合にオススメの方法です。
例えば、以下のような商品の展開が考えられます。
▪︎コスメのミニサイズ品
▪︎ペットフードの少量パック
少量から試すことができる商品については、
▪︎気に入るかわからないので、少量で試したいというニーズに応える
▪︎買い物に失敗したくないという心理に配慮している
▪︎少量で低価格になるため、気軽に購入できる
等のメリットがあります。
初心者向けセット商品
趣味や特定の活動に必要なアイテムをまとめたセット商品です。
例えば、以下のような商品の展開が考えられます。
▪︎ヨガ初心者キット(ヨガウェア上下セット)
▪︎刺繍キット(刺繍用布、刺繍糸、刺繍針等のセット)
初心者向けセット商品については、
▪︎新しく何かを始めたいというニーズに応える
▪︎必要なものを個別に買い揃える手間を省ける
▪︎この商品を1つ買えば全てが揃うという安心感がある
等のメリットがあります。
お得と感じる理由を持つ商品
特に型番商品(主にメーカーが製造する、製品番号やJANコードが存在する商品)の場合、商品そのもの以外のサービスや価格で差別化を図ります。
<div class=”concept-box5″><p>JANコードとは、製品を作った事業者と製品を特定するための、世界共通の製品識別番号のこと。バーコードの下に書いてある数字のことです。</p></div>
例えば、以下のような商品の展開が考えられます。
▪︎配送:送料無料、即日配送、環境に配慮した梱包など
▪︎価格:ポイント還元、定期購入割引、セット割引など
お得と感じる理由を持つ商品については、以下のメリットがあります。
▪︎型番商品は他店でも同じものが買えるため、サービスや価格で差別化できる
ポスト投函サイズの商品
直接受け取る必要が無い商品は、年々ユーザーニーズも高まっています。
ポスト投函サイズの商品が好まれる理由としては、以下のような理由があります。
▪︎ユーザーは送料無料を望んでいる
▪︎受け取りが楽である
▪︎送料無料で受け取りも簡単なため、購入ハードルが低い
宅配便と比較すると、
店舗側としても、送料負担が軽いというメリットがあります。
顧客視点でのチェックポイント
入口商品を作成した後は、以下の点を顧客視点でチェックしましょう。
- 価格:手頃と感じる価格か
- 送料:送料無料であるか
- 付加価値:他の商品と比較した際に選ばれる特徴があるか
これらのポイントを確認し、お客さん起点で「初めての商品でも買いやすい」と言える商品であるかを考えましょう。
店舗側チェックポイント
店舗側としても以下の点をチェックする必要があります。
- ニーズがあるか:その商品を必要とするお客さんは多いか
- 次回購入につながるか:その商品を購入した後、お客さんが再び来店して購入したいと思うか
- 継続的に販売できるか:十分な在庫を用意できる環境か
これらのポイントを確認することで、新規顧客を継続的に獲得し、3回目以降の購入につながるきっかけとなる商品であるかを確認できます。
【これだけは避けよう】よくあるNG事例
入口商品を作る際に避けるべき事例を3つ紹介します。
- 高価格かつ大容量の商品
- 例:高級スキンケアの大容量ボトル
- 問題点:初回のお客さんにとっては店舗と商品への信頼がまだないため、買いにくい
- ニッチすぎる商品
- 例:特定の珍しい植物専用の肥料
- 問題点:検索されにくく、お客さんに発見してもらえる機会が少ない
- 商材と関連がない商品
- 例:美容商品を主に扱う店舗でキッチン用品を入口商品にする
- 問題点:次回購入につながりにくい
どんなに良い商品でも、一度購入してもらないとことには
二度目、三度目に繋がりません。
見つけてもらうこと、購入のハードルを低くし、1度購入してもらうことが大切なのです。
柔軟な運用
入口商品は1つだけに限定する必要はありません。
買いやすい商品が複数あることで、より多くのお客さんにアプローチできます。
最終的に買っていただきたい商品につながるような入口商品を複数用意するのが理想的です。
また、入口商品は固定化せず、定期的に見直すことが重要です。
季節やトレンドによってお客さんのニーズも変わるため、それに応じて入口商品を変更や追加していくことをおすすめします。
例えば、アパレルECサイトであれば、春夏は軽量のTシャツ、秋冬は薄手のニット製品を入口商品にするなどの工夫ができます。
まとめ
入口商品とは、最初の購入ハードルを低くした、初めてでも買いやすい商品です。
お客さん視点に立って商品を作ることが重要です。
売れる入口商品のポイントは以下の通りです:
- お客さんにとって、量や価格帯、サービス、付加価値の面で購入したいと思える
- お店側から見て、ニーズのある商品である
- 次回購入につながる商品である
- 十分な在庫がある
入口商品を適切に設置することで、
より多くのお客さまに商品を手に取っていただける機会を増やし、
ECサイトの売上アップにつなげることができます。
ぜひ、自社のECサイトに合った入口商品を検討し、導入してみてください。